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パスツレラ症

動物からうつる病気には色々ありますが、案外知られていないのがイヌやネコから感染するパスツレラ症です。
原因は、パスツレラ・ムルトシダという細菌(ばい菌)です。パスツレラ菌属に分類され、日和見感染傾向があるとされています。

日和見感染というのは、その菌に感染した場合、幼児、高齢者、免疫不全者など免疫の弱い人で発症しやすく、体力のある健康な人が感染してもほとんど発病しない場合を言います。
パスツレラ症の場合、健康とはいえない状態、たとえば糖尿病やアルコール 性肝障害など基礎疾患を持つ人に日和見感染が起こります。

この菌は検出率が高く、猫の口腔内からは97%、イヌの口腔内には75%という高率で認められます。WHOも重要な人畜共通感染症として警告を発しています。またペットだけではなく野生動物からも検出されます。

感染経路としては、呼吸器を介するものと、傷からの感染が考えられます。

●傷からの感染;
咬まれたり引掻かれたりした傷が、30分から数時間で痛みと発赤と腫張をおこしてきます。30%前後の率で化膿性皮膚疾患を引きおこし、化膿性病巣からは臭いの強い浸出液が排出されます。20%の人に発熱が認められ ます。傷から所属リンパ節へと腫れはひろがります。重症の場合には、所属リンパ節のみならず、骨髄炎や敗血症性関節炎などに進む場合も あります。

●気道からの感染;
ペットとの濃厚な接触で起こります。まずは微熱、くしゃみ、鼻水、咳 など風邪のような症状から始まります。

合併症としては、外耳炎、リンパ管炎など。化膿性骨髄炎、敗血症、髄膜炎などの全身重症感染症が起きる場合もあります。

●診断;病巣組織、喀痰、血液などから菌体を検出します。喀痰には 血が混じることがあり癌との鑑別が必要です。

●治療;初期治療が最も大切です。ペニシリン系、テトラサイクリン系、セフェム系、その他の抗生物質で治療します。

●予防;ペットとの接触にけじめをつけることが大切です。一緒に寝たり、口移しで食べ物を与えることなどはあまりよくないとされています。
食事は別々のところで取るようにします。
ペットの飲み水からも菌は検出されます。水はこまめに替えてあげて、飼育環境を清潔にします。

ペットからの検出率が高い菌なので注意いたしましょう。とくに乳児幼児や高齢者には気をつけてあげましょう。

動物からうつる病気としては、狂犬病や、猫ひっかき病、破傷風などにも注意が必要です。

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