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睡眠時無呼吸症候群

Sleep Apnea Syndrome でSASとも呼びます。睡眠中に無呼吸を繰り返す病気 (病態)です。
睡眠時に、10秒以上呼吸の流れ(気流)の停止するものを、「無呼吸」と呼びます。また、換気量が低下し、血液中の酸素飽和度が3〜4%低下するも のを「低呼吸」と呼びます。
その無呼吸や低呼吸が一晩(7時間)に30回も繰り返す、あるいは睡眠1時間に 5回以上も見られるような場合には、SASであると判断されます。また、non-REM睡眠中にも無呼吸などが認められるのが特徴です。

1時間あたりの無呼吸や低呼吸の数は、無呼吸低呼吸指数(AHI)と呼ばれますが、上記のようにAHIが5以上の場合にはSASと診断されます。

SASには、閉塞型と中枢型があります。

●閉塞型(OSAS);無呼吸は咽頭や咽頭周囲の閉塞(上気道の閉塞)によって起こります。原因としては、肥満による脂肪の沈着、扁桃肥大やアデノイ ド、小顎症や下顎の後退、上気道筋の活動度の低下、舌や鼻中隔の問題などが考えられます。
このタイプでは努力呼吸を伴い、睡眠障害や高血圧の原因になります。

●中枢型(CSAS);中枢神経の異常によるものです。脳疾患や心不全の際に見られ、努力呼吸を伴わないのが特徴です。

以上、SASについてですが、ここからは閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS) の話になります。

○閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の病態

まず、睡眠時の無呼吸や低呼吸が起きると、気づかない目覚め(脳波上の覚醒)が起きており、良質な睡眠が得られなくなります。そのため、日常の活動や仕事、車の運転などに影響が出るようになり、さまざまな状況で 眠気に襲われるようになります。
また、無呼吸、低呼吸時には低酸素血症(酸素不足)や高二酸化炭素血症 (炭酸ガスの蓄積)が引き起こされ、また努力呼吸により胸腔内圧の変化 が起きるために、循環器や心臓への悪影響が生じます。その結果、高血圧や虚血性心疾患の原因にもなっていきます。

「いびき」の常習者で、日中に眠気があり困っている人は、OSASを疑う必要があります。

○診断
問診表(ESS);日中の眠気の評価を行います。また「いびき」などの症状を調べます。

簡易検査;パルスオキシメーターで睡眠時の血液中の酸素飽和度の低下を調べます。

終夜睡眠ポリグラフ検査(ポリソムノグラフィーPSG);睡眠時の脳波、酸素 飽和度、筋電図、眼電図、心電図、呼吸運動などを総合的に調べます。

○治療
経鼻的持続気道陽圧療法(nCPAP);マスクを用いて気道に陽圧をかけます。AHI20以上で健康保険が使えます。

口腔内装置(OA);マウスピースを用いて下顎を前方にずらし呼吸を楽にし ます。

手術療法;軟口蓋の切除とか、扁桃腺の摘出などがありますが、あまり推奨されていないようです。

在宅酸素療法;心不全を併発した場合などに行います。

わが国では、成人の2%くらい、またはその数倍の患者数があるのではないかと推定されています。「いびき」や日中の過度の眠気など、思い当たることがある場合は、相談してください。
日常生活に支障をきたす眠気も困りますが、いつのまにか始まっている、高血圧や心不全の併発、脳血管障害合併症などもとても恐いですよね。
早めに診断を受けてください。

 

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