お知らせ

伝染性単核球症

エプスタイン・バーウイルスの感染によって起きる病気です。
上記ウイルスはEBウイルス(EBV)と略します。エプスタイン博士とバー博士によって見つけられたウイルスです。バーの つづりはBarrで、エプスタイン・バールと書かれている書物もあるかもしれません。

EBVはヒトヘルペスウイルスの仲間です。伝染性単核球症は このウイルスに始めて感染したときに(初感染)引き起こされ る急性熱性疾患です。
EBVは伝染性単核球症以外の病気の原因にもなります。
(たとえばバーキットリンパ腫などがあります。)

EBV感染症の場合、問題なのはいつ感染を受けるかです。小児期に感染すると、症状はとても軽く済むか、不顕性感染といって何の症状も出ない場合が多いとされています。ところが年長になって、思春期前後に初感染を受けると、さまざまな症状を伴った伝染性単核球症を発病してしまいます。思春期でも軽いカゼ症状で終わる人も多いのですが。

体内に進入したEBVは、咽頭粘膜や唾液腺で増殖し唾液中に排出されます。そして唾液を通して人から人へと感染していくのです。

潜伏期はとても長く、30〜50日と言われています。

EBVに感染し伝染性単核球症として発症した場合は、まず熱が出ます。
発熱は38℃以上が長く続きます。発熱期間は1〜2週間とされています。
それに加えて、頸部リンパ節腫張、咽頭炎、扁桃炎、肝臓、脾臓の腫大などが出現します。扁桃炎もかなりひどく、扁桃表面に白い膿を認める こともあります。

血液検査を行うと、一般検血にて白血球増加と異型リンパ球出現が認め られます。(頻度は10%〜程度であるとされています。)

EBVはリンパ球のB細胞に感染します。次いで、この感染したBリンパ球 を排除するためにTリンパ球が出現し増加します。こうして血液中に異型リンパ球が増えていくのです。このようなリンパ球の過剰反応が伝染性単核球症の特徴であるとされています。

EBV感染の確定診断を行うために、血液検査でEBVの抗体価を調べます。
EBV抗体検査には、EA抗体、VCA抗体、EVNA抗体などがありますが、先に前二者が陽性になり、次いでEVNA抗体が陽性となるとされています。

●治療
治療にはアセトアミノフェンなどの消炎鎮痛剤が使われます。
この病気に対して、アンピシリンなどペニシリン系の抗生物質を使用すると薬疹が出やすいので注意が必要です。細菌感染症の合併が考えられる 場合には、アンピシリンではなくクラリシッドなどを服用します。

脾臓が腫れている場合は、脾臓破裂を防ぐために、安静が必要であり、2ヶ月の間はスポーツなどが禁止されます。脾腫がある場合には厳重な注意が必要です。

思春期にはよくある病気なので、長期続く発熱やリンパ節の腫大などがあれば、必ずEBV感染症を念頭に置き、注意深く検査や治療を進めて行きたいものですね。

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