お知らせ

微量アルブミン尿(尿ミクロアルブミン)の検査

皆様も検診などにて尿検査を受けられたことがおありだと思います。一般には試験紙法で、糖、蛋白、潜血などを調べますが、その場合の尿蛋白(おもにアルブミン尿)の測定レベルは30mg/dl 以上となります。
表題の検査では、そのレベル以下の微量のアルブミンを測定します。
(以下の文章で、mg/dl、mg/gCr、μg/min、mg/dayなど、異なる単位が出てきます)

腎炎の検査としては、一般の試験紙法でほぼ問題ないのですが、糖尿病などに併発した「糖尿病性腎症」などを早期発見するためには、 この尿中微量アルブミン(ミクロアルブミン)の検査が必要となります。

糖尿病にはさまざまな合併症がありますが、その中でも重大なものの一つは糖尿病性腎症であり、その早期発見はとても大切なことです。腎症が発症していても、一般の尿検査では見過ごされてしまいます。

測定値は、随時尿をクレアチニンで補正した場合、下記のリストのように27mg/gCr未満で正常とされ、30〜300mg/gCr程度で早期腎症と判断されます。24時間蓄尿(尿をためる)を行い、全尿によって調べた場合には、30〜300mg/day、または20〜200μg/minなどが、腎症を疑う値になります。

尿中微量アルブミン基準値
●蓄尿
・30mg/日未満
・22mg/g
・Cr未満(アルブミン指数)
・15μg/分未満(albumin excretion rate;AER)

●随時尿
・30mg/L未満
・27mg/g・Cr未満

尿中ミクロアルブミン値は、運動の影響を強く受けるので、随時尿でも採尿時間を早朝第1尿など定めるとか、クレアチニン値で補正するとか、24時間蓄尿を行うなどの工夫が必要なのです。

糖尿病で尿中アルブミン排泄量が基準以上を示す場合には、早期腎症の可能性があり、将来的に、持続性蛋白尿に進行したり、網膜症や心血管障害を起こす可能性が高くなります。

その場合には、同じく陽性になる、慢性糸球体腎炎、良性腎硬化症、 尿路感染症、高血圧、うっ血性心不全などを除外したうえで、早期腎症の治療を行います。
治療の基本は、HbA1cを常に7.5%以下に保つ、血圧を厳重にコントロールする、食事療法(カロリー、蛋白質、塩分の制限)などとなります。

簡易試験(定性)と定量試験があり、日常診療で調べることができます。
糖尿病や高血圧を持つ方は、年に数回は、尿中微量アルブミンの検査を受けるように致しましょう。

【参考】
蛋白尿の種類
1.糸球体性蛋白尿;糸球体腎炎、糖尿病、高血圧、その他、起立性蛋白尿、運動や発熱によるもの、心不全、甲状腺機能亢進症。
2.尿細管性蛋白尿;間質性腎炎、薬剤による尿細管障害など。
3.オーバーフローによる蛋白尿(血中の特定の蛋白過剰による);多発性骨髄腫の免疫グロブリンなど。

 

お知らせ一覧に戻る