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アルコールと発がん

タバコによる発がんは皆さま良くごぞんじのことと思います。 しかし、アルコールの発がん性はあまり知られていないかも しれません。

例えば、毎日アルコールを飲む人と飲まない人を比べると、食道がんの発生率において5倍の差があります。また喫煙因子も加えると、アルコール(日本酒に換算)毎日3合と タバコ1日30本をのむ人では、食道がんにかかるリスクは 50倍に増えるといわれています。

飲酒関連の発がんとして、口腔、咽頭、喉頭、上部消化管、下部消化管などのがんが挙げられています。また、肝がんや肺がんなどにも関連しています。
(WHO国際がん研究委員会などによる)

特に食道がんはアルコール依存症の人に多く、食道ヨード染色内視鏡検査による検診の必要性が叫ばれています。

飲酒関連発がんのメカニズムとしては、アルコール自体によるものとアルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドの毒性によるもの が考えられます。

まず、アルコールは直接粘膜に働いて発がん性を現し、アルコールで傷ついた粘膜からは食べ物などの発癌物質が体内に入りやすくなります。肝機能が傷害され、体内に入った発癌物質が分解されにくくなります。さらには細胞のDNAの障害、免疫能の低下、癌抑制遺伝子の阻害、フリーラジカルの発生などが起こります。
しかも、アルコールは腫瘍の発育因子になるとされています。

一方、アルコール代謝産物のアルデヒドは発がん物質であり、体の中で蛋白質と結合し酵素を破壊するという毒性があります。アルデヒドは体内でALDHという酵素により分解されますが、この酵素(ALDH2)の遺伝子が欠損している人では、アルコール摂取後のアルデヒド量が多くなり、発がん性に結びつくとされています。
この欠損の有無は、エタノールパッチテストや簡易フラッシング質問紙法などで調べることができます。

アルコールの害は、女性に強く出ることが分かっています。また乳癌の発生にも関連します。

がん対策としては、お酒を飲まないのが一番ですが、それが無理ならば、男性で日本酒換算1日1〜2合まで、女性はその半分の量にすることが望ましいとされています。
ほんの少したしなむ程度が良いみたいですね。

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