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全身性エリテマトーデス(SLE)

自己免疫疾患、あるいは膠原病の代表的な疾患です。
自己免疫疾患とは、自分の体の細胞や組織に対して抗体ができる病気で、多くの臓器で血管炎がひきおこされます。
このような抗体を自己抗体と呼びます。SLEでは、抗核抗体と呼ばれる体の細胞の核と反応する抗体が出現し、抗原抗体反応により免疫複合体が作られます。これらが、全身の、皮膚、関節、血管、腎臓などにひろがり疾病をひきおこすのです。

SLEは女性に多いことが知られています(男女比1:9)。
年齢として生理がある年齢の女性に多いのですが、すべての年齢に発生し、子供や老人にも認められます。
(15歳〜65歳くらいが好発年齢です。)

症状は以下のようなものが認められます。。
●全身症状として、発熱、全身倦怠感、食欲不振、体重減少など。
●皮膚症状として、皮膚にできる発疹(紅斑)。特に左右の頬に赤い斑点で蝶型紅斑と呼ばれるもの、ディスコイド疹(顔面、耳、首)。手のひらや胸、足などの皮膚にできる赤い斑点。
日光過敏症;皮膚に赤い発疹や水ぶくれができ、発熱を伴う。
口内炎;痛みがなく気がつかないこともある。脱毛。
●関節症状;多発性関節炎。大きい関節に左右対称に出現。変形や強直はない。
●臓器障害;内臓や血管の症状。臓器障害のない軽症の人もある。腎症状(ループス腎炎)など。
●その他、
神経症状、精神症状、心膜炎、胸膜炎など漿膜炎。眼底変化など。
●血液検査にて各種の血液異常が認められます。
レイノー現象(冷たい水などで指先が白くなる、その後赤くなる) などもよく知られています。

アメリカリウマチ学会の分類基準には11種類が挙げられています。
そのうちの4項目が当てはまるかどうかが診断の目安になります。

遺伝傾向が認められ、一卵性双生児での出現率30%。残りの 70%は環境因子が関与すると考えられています。
発病のきっかけとして紫外線、風邪などのウイルス感染、ケガや手術。
妊娠、出産。ある種の薬剤が似た症状をひきおこす場合があります。

●治療;
非ステロイド性の抗炎症薬。
副腎皮質ステロイド(加えて胃粘膜保護薬)。
免疫抑制剤。
ループス腎炎を合併;ステロイドパルス療法(点滴静注による副腎皮質 ステロイドの大量投与)。
体外循環療法。
抗凝固療法(抗リン脂質抗体症候群を合併している人) 腎不全の治療、透析療法など。
血行障害;血管拡張剤。

軽症では関節炎や皮膚症状だけですが、重症の場合は腎臓や中枢神経の症状、血管炎などを伴い、多種類の薬剤を長期にわたって服用する必要があります。

●生活の注意;紫外線を避ける、寒冷を避ける。
正しい診断と治療を行えば、近年その予後はどんどん良くなっています。気になる症状がある場合は、早めに受診してください。

 

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